「葵の紋」(2.淫魔の魔力1)

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第2回



「まずは……1レベル,上げるぜ」
 男の声とともに,暗い魔力を帯びた指が,乳首の周囲をなぞる。
 無数にも感じられる指は,ついにショーツ越しのソコにもまとわりついてきていた。
「この小さな乳首,こんなに硬くしちまって……ひひひっ,触られると気持ちいいだろ?」
「ほれほれ,ココも触ってやるよ。まだパンティの上からだけどな。澄ました顔して,本当は凄ぇ疼い
てんだろ?」
「あ…ぁ…ぁっ……」
 恐怖を感じるほどの,わなわなとした震えが体中に奔る。
 なぞられるというには,あまりに強い…甘美に痺れる感覚。
 知りうる限り,こんな甘美な感覚は経験したことが無かった。
……こんな…処を……触られているのに…っ……
 葵は目を見開き,体をガクガクと震わせる。
「おやおやぁ? どうしたあ? 流石の葵も,敏感なココを触られたら感じてしまうか?」
「くっくっくっ……どうだ? 1レベル上がるだけで,感じ方が違うもんだろ?」
「2レベルとはいっても,このレベルの魔力をまともにくらって,イカない女ってのはいねぇ。さっき
までとは,また訳が違うぜ。そら,乳首で感じさせてやる。この体でしっかり味わえ」
「何が…この程度…特に言うほどのこともないわ」
 冷静に答えようとして,声が上擦る。
 まるで,段違いだった。
 想像ですら,ここには届かない。
 男たちの指に体を触られると,悩ましく淫らな感覚に支配されてくるのが分かる。
……嘘っ……私が…どうして……くっ…んっ…こんな気持ちに……
 思ってもみなかったこと……自覚しないわけにはいかない。
 目を背けていることはできなかった。
 なぞられる左右の乳首が,はっきりと硬く尖ってくるほどの……切なく甘い疼き。
 下半身では,両脚の前から後ろから,指先がソコをつっと這うだけで,腰の奥が強いざわめきに支配
される。
 自分の気持ちとは関係なく,無理やり体が感じさせられる淫らな気持ちよさ……快感が膨らんでくる。
……やめて……だ…駄目っ……声が…っ……
 葵は,思わず手を口に当てる。
 自分が,イヤらしい声を漏らそうとしていることが分かった。
 そうなるわけにはいかない…
 しかし…
「っぁあぁっ…!」
 不意に閃いた,脳の神経が電気を受けたような白い痺れ。
 ついに声を抑えることもできず,葵の膝がガクガクと崩れ落ちそうになる。
 スカートの中に群がる男たちの指は,ショーツ越しのソコの形を楽しむようになぞった後,その中心
に指先を浅く食い込ませて,ゆっくりと前後に擦り動き始めていた。

「ん? 何で腰をビクビクさせてんだ? ひひひっ,声も出して……ついに,感じてしまったか?」
「くだらないこと…言わないで…っ…」
「そうだよなあ? 触られたといっても,まぁだ軽く触れた程度だからな。これくらいのコトで,そん
なに感じるわけねぇよなあ? こ〜んな,軽い触られ方くらいで…なあ?」
「っ…あぁ…ぅ…っ…!」
 ショーツ越しに食い込んだ指先が,両脚の間を前後に滑り動いた。
 軽くソコを捏ねながら,ゆっくりと擦り上げてくる指の動き。
 ただそれだけであるにも拘わらず,快感は鋭く強く…葵の腰は,ビクビクと小刻みに痙攣してしまう。
……あ…ぁ…私の体…どうして……そんな…っ………
 行為の強弱と快感とは,魔力に関係が無いかのようだった。
 いや,逆に行為が弱いことで,葵の中で何かが熱く沸き立ち,引きずり出されてくる。
 乳首を摘ままれ,指の腹で円を描くように転がされると……切ない疼きと快感に,胸をくねらせたく
て堪らなくなってくる。
 そして……下半身を襲う,淫猥な指の責め。
 既に,ジンジンとした熱い疼きに満たされていたソコは,魔力を上げた男たちの指の責めに,悦びの
反応を示すのを止めることはできなかった。
……そんな…っ…どうして…私……そんなの…嫌……
 否が応でも,目の前に突きつけられてくる事実。
 自分が,イヤらしい反応を抑えられなくなっていること…
 淫魔の魔力を込めた男たちの手に,自分の抵抗が内側から崩されていこうとしているのが分かる。
……これが……淫魔の,魔力だと…いうの……
 あらためて思い知らされるようだった。
 自分の中の何かを,引き剥がされていくような…
 そして,強く信じていた自分というものが,実は薄っぺらいものだったと,そう思わせてくるような
絶望感が迫ってくる。
……駄目……いけない……
 葵の本能が,警告を叫んでいた。
 このままでは……
 自分の中の,何か…
 自分というものに絶望してしまう何かを,見せつけられることになる…
「ほれほれ……葵のココがどうなっているのか,よぉく分かるぜぇ。もうすっかり熱くなっているじゃ
ねぇか。こうやって触られるのが,凄ぇ気持ちいいんだろう?」
「どうだ? 乳首,感じるだろ? 乳首をこうやって弄られると,パンティの中も指を入れて,もっと
強く触って欲しくなるだろ? いひひひっ…どんなに耐えたって無駄なんだぜ,葵?」
「くっ,ううぅっ!」
 横合いから囁いてくる男が,耳の中に舌をねじこんできた。
 熱く濡れた舌に耳の中を犯され,思わずビクビクと仰け反ってしまう。
……男鹿…っ……
 戸惑いと悔しさ……無意識のうち,葵はその名を呟き両手を握り締めた。
 けれど……その内心から,葵は懸命に目を背ける。
 今は,まだそのときではない…
 自分の心を,女としての心を,まだ見つめるときではない…
 でなければ,自分はこのまま崩れてしまう。
……私は……
 葵は,体に群がる男たちを冷たく睨む。
 男たちは,自分が女としての悲鳴を上げ屈服するのを,今かと期待し待っている。
 それだけは,決して受け入れられない。
「だから…くだらないと……言ってるでしょ……こんなの…感じるわけ…ないじゃない…っ…」
 葵は歯を食い縛って,崩れそうになる膝を懸命に奮い立たせる。
 負けたくない…
……私は,思い通りになど…ならないっ……
 しかし,それはもう必死になって命綱に縋っているだけの,ギリギリの状態でしかなかった。

「あ…あっ……ん…うぅ…」
 淫らな指を這わされ,身を包むのはドロドロとした恍惚感だった。
 妖しい淫魔の色を帯びた手が体を撫でる度,葵の唇からは官能に侵された吐息が漏れる。
 懸命に自分に言い聞かせようとしても,一度漏れてしまった声には歯止めがかからない。
 初めて,男に乳房を晒し,ショーツ越しのソコを触られる羞恥…
 望んでいなかったはずなのに,じわじわと何かが変わっていく。
 嫌悪感だったはずのものが,いつの間にか,別のものに姿を変えていこうとしている。
 それを止める術は,葵には無い。
「そうか,感じねぇか? それにしちゃあ,この敏感な乳首,もうビンビンに硬くなってるけどな?」
「いやいや,葵ちゃんのココだってよ,何だかもうヌルヌルの濡れ濡れみたいだぜ? 本当は,メチャ
メチャ気持ちいいんだろ?」
「じゃあ,もっと気持ちよくしてやるか。いひひひっ,ほら見てみろ…この小さな乳首,綺麗な桃色で
可愛いじゃねぇかよ。舐めさせてもらうか」
「大切なココだって可愛いぜぇ……そら,葵ちゃんのココの感度,もっと上げてやろうか?」
 男たちの唇が乳首に吸い付き,秘部には突き立った指先が,内側へと押し込まれた。
 そのまま,ぐりぐりと周囲を捏ね回される。
「つ…ぁ…ああぁっ…!」
 乳首を…
 秘部を…
 じわじわと,ねっとりと,ナメクジのように這う,舌と指の動き。
 舌と指に弄ばれていることを,ことさら意識させ,思い知らせるように…
 そのイヤらしさと恥辱から与えられるものが,「快感」であることを教え込むように…
……駄目っ…駄目よ……負けてはいけないっ……
 そんな拒絶の言葉とは裏腹に,胸の奥に強く沸き起こるのは,禍々しくも熱い情動だった。
 ただ単純に,体が快感を感じてしまうだけではない。
 自分から,腰を男たちの指に押しつけてしまいたい気分が,胸の中いっぱいに膨らんでくる。
 押しつけて,腰を動かしたくなってくる。
 そして……淫らな行為をされている自分の姿態に,強く誘われる甘美な感覚。
 イヤらしいことをされている自分の姿に,興奮してしまう何かが頭の中を熱くしてくる。
 もっと…
 もっと,淫らにされたい…
 それは………体の中で,激しく渦巻く欲情だった。
 葵は,自分の胸の内に,このような情動が潜んでいたことに愕然とする。
……違う…違うわ……私,そんなこと……絶対違うっ……
 いくらそう否定しようとしても,いや…否定してみれば,よりはっきりと自覚してしまう。
……く…こんな……淫魔の魔力ぐらいで…っ……
 葵は,天を振り仰いだ。
 女としての体だけでなく,心までも,葵の理性というコントロールを勝手に離れていく。
 悔しい…
 急激に火照り,燃え上がってくる体。
 体の芯から熱く灼けていくような,官能と陶酔感に満ちた自分の欲情が恨めしい。
 男たちの行為ももちろんそうだが,自分の中から引き出されてくるこの感覚が悔しかった。
 たとえ,人間が抗えないと言われる淫魔の魔力とはいっても,魔力は魔力だ。
 決して,自分の本当の気持ちではない。
 そんなものに,自分の中の何かが惑わされるなど許せない。
「どうだ,感じるか? もっとして欲しくなってくるだろ? イキてぇだろ? 素直に認めれば,この
ままで留めてやってもいいぜ」
「『もう,イカせてください。エッチな私を,早く犯してください』とでも言ってみろよ。そしたら,
俺らの○○○を,葵の濡れ濡れなココにぶち込んでやってもいいぜ。この2レベルのままでな」
「誰が…」
「ひひひっ,普通の女なら,ここでもうイキたくて我慢できない状態になっているところだが,なかな
か頑張るじゃねぇか。まあ,どうせお前は,このレベルでイカせるつもりはなかったけどな。じゃ,3
レベルに進むぜ。普通の人間の女なら,涙と涎を流してイキまくりのレベルだ。凄ぇ,感じるらしいぜ? 
どこまで耐えられるかな? 簡単に終わらせてもらえると思うなよ」
 楽しそうな男の声が,無情に響いた。

「ぁっ…くっ…くううぅんっ!」
 ブラジャーから露わになった乳房を掴み,男たちはその頂点に舌を這わせる。
 そして,下半身では……暗い魔力を帯びた手が,ついにショーツの中へと侵入してくる。
「ぁ…あああっ!」
 グチュッという水音がし,頭の中が一瞬で白くなった。
 とうとうソコを直接触れられてしまった,その恥ずかしさを考える余裕もない。
 尋常ではない,強烈な閃光が腰の感覚をなくすほど痺れさせる。
 声を抑える力は,もうなかった。
「もう,すっかり濡れ濡れのヌルヌルだなぁ? 烈怒帝瑠の元総長様も,イヤらしいことをされるのが
大好きってか?」
「うひひっ…ついに,葵の○○○○,触られちまったなあ? それにしても,烈怒帝瑠の元総長様が,
こんなにグチャグチャに濡れてるなんてなあ? よっぽど,無理矢理が好きなのか?」
「ふざけ…ないで……馬鹿じゃ…ないのっ…」
 言葉を,途切れ途切れに出すのがやっとだった。
 舐められる乳首の感度が,また上がってくる。
 レロレロと舌の先端に転がされると,その甘い狂おしさが頭の中いっぱいに広がってくる。
「そんなこと言ってもよ,この可愛い乳首を舐められると,眉がこうキュッと寄せられて,凄ぇ気持ち
よさそうな目になってるの気づいてるか? そら…」
「何を……んう…言っ…て……っあ…ぁっ…」
 唾液に濡れ光る乳首を再び唇に含まれ,ピリピリと抵抗のできない快感が奔った。
 苦悶の喘ぎと声が,分かっていても半開きの唇から漏れてしまう。
 そして……ショーツの中に潜り込んでいる,指の群れ。
「…っあ…ぁ…ん…うぅっ…ん」
 ショーツの中に,男たちの手の存在を感じるだけでゾクゾクと腰が震えた。
 肌に伝わってくる淫らな魔力は,ソコの感度を恐ろしいまでに上げてくる。
 軽く触れられるだけで声を上げるほど敏感になっていたソコを,男たちの太い指に直接探られ弄ばれ
るのは,葵の心に歯がゆいほどの葛藤を呼んだ。
……駄目よ…駄目っ…ん…ぁ…ぁ……嫌…もう……腰が…動いてしまいそう…っ……
 ソコを弄る,指の蠢きに感じてしまう。
 気持ちよくてどうしようもない。
 せめて,拒絶の意思を心の中では持っていたいのに,今ではそれすらも難しかった。
 そして,そんな思いすらも,大きく飲み込んで押し流してしまう……この快感。
「うひひひっ…ここが葵の入り口だな。お前も,ココをこんな風に触られるのは堪らねぇだろ。けど,
まだ入れてはやらねぇぜ……へへへっ,そら…入り口を何度も広げてやる」
「っん…!…くっ…やっ,ソコはっ…つうああぁっ!」
 熱いモノを溢れさせるその入り口が探られ,指が埋め込まれてくる。
 押し広げられては,戻され…
 戻されては,また押し込まれ…
 その度,脳には電流が流されるような痺れが閃き,イヤらしい声を上げてしまう。
「あ…ぁっ…んんうぅっ…!…い…やぁ…っ…」
 ゾクゾクとした寒気と疼きには,もう甘いという感覚のレベルを超えていた。
 葵は,頭を左右に振る。
 頭の中が,忌まわしかった。
 もっと,もっと強くされたい…
 指を中に,奥の方まで入れられたい…
 激しく疼くソコを,グチャグチャに掻き混ぜられたい…
……駄目…もう……保たない…っ……
 頭の中に,淫らな欲求が渦巻く。
 もう,どうしようもなかった。
「へへへっ…もっと中に入れて,指をグチャグチャに動かして欲しいだろ? そして触られるだけじゃ
なくて,俺らの○○○で犯されてぇだろ? どうだ? 望み通り,たっぷりと気持ちよくしてやろうか?」
「何を…っ……汚らわしい…わ…っ」
「いひひひっ,まだ堕ちねぇか? いいねぇ! お前,やっぱり凄ぇいいぜ,葵! でもな,この3レ
ベルで無理はよくないぜ? 本当は分かっているんだろう? 体は,ずいぶんと正直なもんだぜ,ほら,
そろそろ入れてやろうか? 凄ぇぜ?」
「ぁっ…くくっ!…い,いやぁっ……」
 葵の背が,弓なりの曲線を描いて反り返った。
 体の状態を見透かし,満を持したように…ショーツの中の指が突き立ち,濡れた入り口にゆっくりと
押し込まれてくる。
 熱く溢れる泉の中心が,太い指をヌルヌルと受け入れていく。
「ああっ…だ,駄目っ……」
 脳内に響く,その甘美に閃く電流。
 指が,入ってくる…
 疼きを焦げ付かせていた腰にとって,その快感は劇薬だった。
……ああぁっ……す…凄いっ……
 忍耐の限界が,堰を切るようにあっさりと突き崩されてしまう。
 今まで耐えていた腰が,ついに我慢できず……前後に動いてしまうのを,止めることはできなかった。
「ほれほれ,とうとう自分で腰を動かしちまってるぜ,葵? こうなったら,もう止まれないだろ? 
体がこんなに欲しがっているのも,否定はできねぇなあ。このまま,イキてぇだろ」
「ひひひっ,もうすぐよ…この指よりも,もっと太くて長い,男の○○○をよ,お前の濡れたココに入
れられるんだぜ。奥の深い処まで埋め込まれて,中をグチャグチャに掻き混ぜられて……メチャメチャ
気持ちよくされるんだぜ? どうだ? 早く欲しいか?」
 熱く濡れた膣壁を,ぐねぐねと蠢く指に刺激される気持ちよさが,身も心も支配してくる。
「はぁ…はぁっ…ん…んうっ!……やめて…っ…そんな…汚らわしい言葉……聞きたくないわっ……」
 葵は,敗北感と快感に震える瞳で,精一杯の気持ちで男たちを睨んだ。
 けれど……
 もう駄目だった。
 積もり積もった焦燥と忍耐の果てに,体の欲求が狂ったようになって出口を求めている。
 腰が,止められない…
 頭の中では,指の侵入とシンクロするように……男の言葉の通りの情景を浮かべてしまう。
……あ…ぁ…嫌……そんなコト…考えたくないっ……
 体を押さえつけられ,熱く灼けたソコを奥深くまで貫かれる自分の姿。
 太くて長い男の硬く勃ったモノが,ソコいっぱいに入ってくる…
 抵抗しても,男の根元まで埋め込まれ,グチャグチャに犯されてしまう…
 何度も,何度も…
……そんな…イヤらしいコトを……こんな男たちに……
 屈辱と恥辱であるはずなのに,それをどこかで期待しているかのように胸が高鳴っていた。
 昂ぶる興奮と快感…
 指を沈められる腰が,ビクビクと震えながら自らくねり動いてしまう。
 更に,奥まで犯されようとするかのように。
「んっ…うぅぅっ…!」
 これが,男のモノだったらどうなるのだろう…
 処女である葵には,その感覚と快感の深さはまだ分からない。
 でも,想像してしまう…
 自分の体が,ソレを強く望んでしまう。
 それをされたら……どんな感じがするんだろう。
 自分は,どんな声を上げて悶えるのだろう。
 そう考えるだけで,たとえようもない興奮が頭を巡り,子宮が…血液が沸き立つ。
……3人がかりでされたら…私……狂ってしまうのかもしれない……
 普通ならば,今まで考えたこともない,おぞましい行為なのに…
 けれど,今はそれすらも妖しく魅惑的なコトだった。
……いけない…駄目……そんな変なコト,考えないで……
 自分の状態の異常さが,悔しく哀しかった。
 分かっていながら,内側から膨らんでくるものを抑えることができない。
 できることなら,こんな力などに負けず,全力で否定し拒絶し続けたい。
 それなのに…
「うひひひっ…葵のココの中,熱く蕩けていい感じだぜぇ。ココに○○○を入れてやったら,凄ぇ気持
ちよさそうだな。ねっとりと包み込んでくれてよぉ…何回もイケそうな気がするぜ」
「まったくだぜ。指を入れてやっただけで,この反応かよ。イヤらしい体をした葵ちゃんだよなあ? 
ひひひっ,ほれ,もっと指だけで感じさせてやる。本物の男のガチガチに反り返った肉棒が,堪らねぇ
くらい欲しくなってくるぜぇ?」
「はぁっ…んっあぁ…っ!……中で…んん…っ!…動かさないで…っ……くっ,うう…っん!」
 葵は,懸命に拒絶の言葉を吐く。
 けれど……分かっていた。
 腰は指に犯されることを歓迎するかのように動き続け,瞳は熱く潤み,燃え上がった体を持て余して
はぁはぁと息を乱している……そんな自分の体の変化が,痛いほど自覚できる。
 葵は,歯がみした。
「目は口ほどにモノを言う,ってな。色っぽい目,しやがってよ。そんなに誘いてぇか? 仕方ねぇな
あ……もっと気持ちよくしてやるか。そいじゃ,俺はと。いひひひっ…」
 もう一人の男の顔が,下半身へと沈んでくる。
「く…うぅ……下衆…」
 葛藤に戸惑う葵の流麗な眉が,悩ましく寄せられた。
 それが,葵の最後の抵抗の言葉だった。

「あっ,あぁっ…!…はぁっ…んっ,うぅんっ!」
 唇を強引に奪われながら,ブラウスをはだけられた胸の先端にも,舌の責めを受け続ける美少女の姿。
 透明な蜜糸を引くショーツは足首から取り去られ,内側から露わになった美少女のソコには,下卑た
視線を注ぐ男の顔が埋められていた。
「うひひひっ…葵の○○○だ。グチャグチャにしてやるよ。俺たちにココを舐められて,気持ちよくさ
れるなんて,メチャメチャ悔しいだろ」
「んぅ,っあ…ぁ…あ,ああぁっ!…っ…ぃ…いやぁっ…!」
 今まで味わったこともない,イヤらしい舌の感触。
 淫らな熱に包まれたソコを,ヌルヌルとした軟らかな舌先がえぐる。
……やだっ……体を…そんな処をっ……舐めないで…っ……
 舌の責めは,決して強い力でも,激しい勢いがあるわけでもない。
 しかし,その快感は凄まじい電流となって腰を痺れさせ,背筋から脳を突き抜けてしまう。
 耐えようとして耐えきれず,葵は悲鳴を上げた。
「凄ぇエロエロな姿してるぜ,葵。烈怒帝瑠の総長してるより,よっぽど似合ってるんじゃねぇのか?」
「いやいや,烈怒帝瑠の邦枝葵だからこそ,こんな風にヤられてる姿がエロいんだろ。ついに男に屈服
させられました,気持ちいいことには勝てません,っていうところがよ。見てみろよ,この貌。よっぽ
ど気持ちいいんだぜ,コイツ」
「んっ…ああんうぅ…っ!」
 想像したこともない恥ずかしさだった。
 そのような処に顔を埋められて舐められるなど…そのような行為があることすら,葵には理解できない。
 それなのに…
……あ…ぁ……嫌…やめて…っ……
 頭の中は,男の舌がイヤらしく体を這う感触に,この上もない興奮を昂ぶらせてしまう。
 上体では,左右の乳首を,軟らかく熱い舌先になぞり舐められ…
 下半身では,その沸騰する疼きをえぐるように……ソコに顔を埋め,小さな入り口を押し広げた舌が,
恥ずかしい処をグチャグチャに突きえぐってくる。
「…っううぅぅんっ!」
 懸命な精神力で,抱え込まれた腰を振り払い奪われる唇を逃がしても,所詮はそこまでの抵抗だった。
 まともに言葉を発することもできない。
「ひひひっ,逃げるなよ…葵の舌,たっぷりと味わってみたかったんだからよ」
「…っうぅ…ぁぁ…っ!」
 再び葵の舌が捕らえられ,乱暴に絡みつかれる。
 壁に拘束されるように,背中と両手首が押しつけられ,身動きすることもできない。
……こんな…無理やりな恰好…っ……
 屈辱……それなのに,それを官能的に感じてしまう自分の中の何かが,強く呼び覚まされる。
 頭の中が,カッと熱く灼けた。
「うぅ…んぁっ……むっ…んん…っ!」
 強い魔力を口からも流し込まれながら,グチュグチュという音とともに,口の中が…舌が犯される。
 唇を奪われるその下では,がっちりと掴み抱え込まれた腰が,再び男の方へと引き寄せられていく。
「舐めても舐めても,葵の熱くてイヤらしいモノが奥の方から溢れてくるぜぇ? ドロドロじゃねぇかよ。
舐められるのが,そんなに感じるか。へへへっ,たっぷり気持ちよくしてやるよ」
 両脚の間に,男の顔が再び埋められた。
 葵は,顔を背ける。
 精一杯,腰を引いていても何の抵抗にもならなかった。
「んっうぅぅっ!」
 ソコに,尖らせた舌が入ってくる…
 狂わんばかりの快感と痺れが,葵の全身で弾けた。
 小さな入り口をこじ開けた舌が,内部をぐねぐねと蠢く。
 次々と,絶え間なく与えられる強烈な快感…
 葵にできることは,声を上げて悶えることだけだった。
……くっ…舌が…っ……んんっ!…やめてっ!…こんなのっ…私っ…お…おかしくなるっ……
 男たちの手に,追い詰められていく。
 体が,心が……追い詰められていく。
 淫らな気持ちを止めるどころか,更に強く大きくなってくる。
……っ…何か……何かが…っ……
 体の内側から,急激に膨らんでくるものを葵は感じた。
 言葉にできない激しいもの……それが,何なのかは分からない。
 頭の中に霞がかかってくる。
 体が硬直してくる。
……何か…く,くる…っ………私っ…どうなるの…っ……
 それは,やがて葵の体を乗っ取り,恐ろしいほどの高みへと引き摺り上げた。
「っはぁあぁ…っ!……ん,ん,あぁっ!…ああうぅぅんっ!」
 訳も分からず,舌に犯される腰をビクンビクンと痙攣させながら,葵は絶頂に達した。
 それは,処女の葵にとって,初めての絶頂だった。


「んっ!…はあっ…あっ…ああぁっ!…」
 数度の絶頂を経ても,その余韻に浸る間も与えられず,葵は男たちの責めを受け続ける。
 運び込まれたマット。
 そこで仰向けに横たわった,男の顔の上に座らされた恰好の葵は,前からも後ろからも,そして下か
らも体中を舐め回す舌に翻弄されていた。
「うひひひっ…顔面騎乗ってやつ,葵でしてみたかったんだよな。屈辱か? 葵のココ,丸見えだぜ。
まさか自分が,こんなコトされるなんて思ってもみなかっただろ。そらそら,またイキたくなってきた
んじゃねぇのか?」
「くっ,あっ…あぁっ,んっ…や…あぁっ!」
 男の顔に体重をかけて股間を押しつけることなどできるはずもなく,腰を浮かせて逃げようとする葵
の両脚がガッチリと下から抱え込まれ,その熱い秘裂が舌で嬲られる。
……んんんぅっ!…こんな恰好で…舐められるなんてっ……
 堪らなかった。
 その恥ずかしさと,為す術もなく与えられる快感の強さ…
 葵は,長い黒髪を左右に振り乱し,快感に必死に耐えるように悩ましく上体をよじった。
 こんなコトをされて,悦んでいるなどと思われたくない。
 そう頭で思ってみても,全身が敏感な性感帯と化した体は,男たちから与えられるすべての責めを甘
美に感じてしまう。
「や……ん,んんぅっ!…いや…ぁっ…ああぁんっ…!」
「だーかーらっ,我慢したって無駄だってんだろ? へへへっ,お前,乳首も背中も首筋もよ,こんな
に弱いじゃねぇか。上も下も,弱い処を一緒に責められるのってイイだろ」
 前に突き出た胸の先端が唇に吸い付かれ,後ろからは背すじを首筋へと至るラインを舐め上げられる。
「っ,あぁっ……やっ…あ…駄目っ……あっ…んうぅうぅっ!」
 欲情の熱に浮かされる体が,狂おしくくねった。
 肉食獣に群がられ,貪られているような感覚だった。
 ヌラヌラと這う舌に体中を舐められ,時折立てた歯に乳首や体を甘噛みされ…身震いしてしまう感触
が,葵を狂わせていく。
 乱れゆく自分を,抑えることもできない。
……感じすぎて…っ……もう…私…っ……
 気がおかしくなりそうだった。
 堪らないほど,感じさせられてしまう…
 そうして……
 もうすぐ,くる。
 葵は,その予感を覚えていた。
 やがて,急激に高みに連れて行かれ,奈落の底に落ちていくような感覚がやってくる。
 これが男たちの言う『イク』ということなら,何て凄い感覚なんだろう。
 恐ろしささえ覚えてしまう感覚なのに,一度味わうとまたそれを心待ちにしてしまう。
「堪んねぇな,綺麗な声で啼きやがる。そんなにイイか? じゃあ,そろそろイカせてやるか」
「んっ,駄目っ…そ,ソコは……っああぁ…」
 葵の胸に,怖れにも似た震えが奔った。
 触れられる度に,さっきから足腰が抜け落ちるような…腰がビリビリと麻痺してまうような,強い痺
れに包まれる小さな箇所。
 舌先がソコに迫り……突き転がされる。
「あっ,ううぅんっ!…そっ,そんな…ま…待っ…っあああぁっ!」
 葵は,硬直する体で背中を弓なりに反らし,大きく喘ぎながら数度目の絶頂へと達した。

「はぁっ…はぁっ…ぁ…んっ…うぅっ…」
 崩れ落ちた葵はマットに横たわり,何度も与えられ続けた絶頂の余韻に包まれていた。
 自分がどうなったのか,よく分からない。
 硬直した体が動かない。
 ピクピクと,全身が小刻みに痙攣している。
 霞がかかった頭で感じるのは,全身を包み込む気怠い気持ちよさだった。
「へへへっ……いったい何回イッたんだ,葵?」
「そういう色っぽい貌,最高だぜ。今までにも,佳い女はいっぱい犯してきたが,貌といい,体つきと
いい,コイツはその中でも断トツだな。くくくっ,じゃあ,いよいよ天国にいかせてやるか」
 仰向けにされ,両脚が男の体に割り開かれる。
……とうとう……される…のね……
 葵は,焦点の定まらない瞳で,ぼんやりと男の姿を見た。
 散々嬲られ続け,やっとと言うべきなのか,とうとうと言うべきなのか分からない。
「いひひひっ…最初は,俺が犯らせてもらうぜ」
「っ…ん」
 男の先端が,葵の入り口に押し当てられた。
 葵は,その後に来るものに耐えようと,唇を噛み締める。
「へへへっ,葵の味,たっぷり味わわせてもらうぜ」
 ぐったりと力の入らない体が組み伏せられ,華奢な肩を両腕に抱え込まれた。
 そうして,男の腰がゆっくりと入って来る…
……あぁっ……男鹿………
 葵は,思わず恋しく思う男の名を呼んだ。
 とうに,覚悟はしていたはずだった。
 それでも……汚らわしい男の欲望に満ちたペニスが,今まで誰にも許してこなかった秘めたソコを押
し広げてくることに,女としての心が悲痛な声を上げてしまう。
…つう…ぅっ…!…
 鋭い痛みとともに,引き裂かれるような感覚が奔った。
 頭の中に白いものが閃き,体が何か大きなものに支配されていく。
 葵はその圧倒的な何かに,完全に押し潰されていくのを感じた。



この章終わり

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