「さつきの夏」(酷暑編) 3.饗宴1

                   ◇トップに戻る◇ 


第1回


……この制服…って……
 シャワーを浴び,男の指示する服を身につけたさつきは,鏡に映った自分の姿に思わず赤面した。
 特別に露出度が高いわけでも,特殊すぎるものでもない。
 むしろ,女性の目から見ても可愛いと言われているデザイン。
 それは,世の男性の目を釘付けにしたことで有名になった,とあるレストランのものだった。
 さつき自身,この制服は見たことも聞いたこともある。
 ただ……実際に身につけたことはなかった。
 オレンジのスカートに白いブラウスを身に着けた段階では,簡素なイメージを与えるものであり
ながら…両肩に肩紐を通してエプロンをかけ,腰の上というよりは胸の下で幅広のリボンを巻き締
めると,ぐっとそのイメージは可愛らしいだけのものとは異なってくる。
「胸…凄く…イヤらしい……」
 思わず呟いてしまうほど,それは挑発的に見える。
 鏡の中で…濃いオレンジの平野から,真っ白なブラウスに包まれた胸の膨らみが,まるで高い山
のように突き出ていた。
 胸を強調したデザイン…
 また,太腿も露出している部分が多い。
……あたし…エッチなことをされるために…この服を着ているんだ……
 これからいったい,どんなことをされるのか…
 逃げ出したいくらいの羞恥に,さつきは唇を噛んだ。
 だが,それと同時に……妙な心臓の高鳴りが,体を熱くしていく。
……どうしよう…こんなにドキドキが…抑えられない……
 店長の指で性感を嬲られ続けた体は,これからされる自分の姿に想像を巡らせるだけで,切なく
なるような熱を体内にこもらせようとしていた。

 さつきが店内に続くドアを開けると,男たちは一様に目を輝かせ,ヒュウと小さく口笛を吹いた。
「凄えな…さつきちゃん,その制服,あつらえたみたいにメチャクチャ似合ってるよ」
「へへへっ,流石は店長ご推薦の美少女だな。殺人的に色っぽいじゃねぇか。試しに持って来たん
だけど,マジで感動だぜ。遠慮せず,もっと近くに来てよ」
 歓喜の声。
 男たちの欲情した目が,体の各処に注がれてくる。
 ゾクッとしたものが体に奔り,さつきはこくっと唾を呑み込んだ。
……あたし…今度は,この男たちに体を好きなようにされるんだ………
 考えただけで,恥ずかしくて哀しい。
 それなのに,さつきは,呼吸が荒くなるのを抑えられないでいた。
 妙に重量感のある熱が腰全体に広がり,歩く度に膝が小刻みに震えてしまう。
……だめ……何も…何も考えないようにしよう……
 考えれば,肌がざわざわと粟立つ。
 だから,考えない,迷わない…
 そのために,今だけは真中のことも忘れようとしたはずだった。
……そうよ……これは,あたしが望んだことなんだから……
 さつきは,淫らな触手の巣窟に,自分から身を沈めていくような感覚で歩を進めた。

「失礼致します…テーブルを,拭かせていただきます…」
 客席で,両横の男たちに挟まれて接客をするさつきに対し,男たちが要求したプレイは,『客に
どんな悪戯をされても,頑張って耐えて仕事をするウェイトレス』だった。
 それはつまり,何をされようと抵抗せずに体を触らせ,どんなに恥ずかしくても,そしてどんな
に感じても,仕事を放り出さずに耐え続けるという意味を含んでいる。
……客の悪戯に,黙って耐えるだけのさつきちゃんか…へへへっ,堪らねぇよなあ……
 男たちは,常日頃抱いていた想像に股間を熱くする。
 普通であれば,無防備に体を弄られ続けては,最後まで耐えるなどできるわけがない。
 しかし,その無理なことを強要され…懸命に耐えようとする女の貌には,得も言われぬ艶がある。
 そして,耐えに耐え…絶頂の直前で踏み留まろうとしている女を,思う存分に堕とし犯してやる
のが,男たちの最高の楽しみなのだった。
……いつも明るくて頑張りやのさつきちゃんに,ピッタリのシチュエーションだろ? 店内で接客
するさつきちゃんを見ながら,いつも何してやろうか考えてたんだぜぇ……
……でもさ,どんなに頑張っても…エッチなことされると,女の子の体は弱いよなあ?……無抵抗
でいなければならないなんて,辛いよねぇ?……
 どす黒い妄執ともいうべき,淫蕩な欲望に男たちは酔う。
 抵抗を封じられたこの強気な美少女は,どこでついに,その内心の弱さを見せるのだろうか。
 それを楽しむには,さつきが強気であればあるほど好ましかった。
「へへへっ,どうぞどうぞ,隅々まで綺麗に拭いてね〜」
「はい…失礼致します…」
 さつきが前屈みでテーブルに手をつくと,男たちは,ニヤニヤと互いに目配せをしてその体を見
つめる。
 白いブラウスに包まれた豊かな胸。
 後方に突き出した,悩ましいヒップの曲線。
 半ば露出しながらも,ミニスカートに扇情的に隠された太腿。
 未だ完全な成熟を見ないまでも,その蠱惑的な女性美は,強烈に男たちの欲望を昂ぶらせ,劣情
を刺激してしまう『誘惑』に他ならない。
……ホント,堪らねぇ体してるよな…そんな可愛い恰好してても,ひと皮剥けば,本当はこういう
ことが好きなスケベな体してるってこと,たっぷり思い知らせてやるよ……へへへっ,お仕事中の
ウェイトレスらしく,しっかり我慢するんだぜ? 我慢するだけ我慢して…最後には,イヤらしい
ことしか考えられないような状態にしてやるからな……
 舌なめずりをする男たちは,示し合わせたように,突き出したブラウスの山に左右から2本の手
を伸ばし…じんわりと着地させていく。
「…ぅ……」
 さつきの胸が,ピクッと震えた。
 くぐもった声が,喉の中で微かに響く。
 それでも,さつきは,嫌がる素振りも表さず,何事もないかのようにテーブルを拭き始める。
……そうそう…でも,どこまで我慢できるかな?…ほら,こういうのはどうだ?……
 弾力を包み込んだ5本の指に,強く弱くリズムをつけて力を込めてやると,掴んだ乳房の奥で,
緊張に身を固くするのが伝わってくる。
 男は,ほくそ笑んだ。
……へへへっ,オッパイ揉まれるのは,いくら強気なさつきちゃんでも恥ずかしいよなあ? でも,
さっきはスケベ店長に,もっと恥ずかしいことをされちゃってたよねぇ?……
 男たちの頭には,先ほど,店長に手をパンティの中に突っ込まれて悶えていたさつきの姿がある。
 抵抗もできない状態で,好きなように秘部を弄られ,そのねっとりとした責めに2度ほどもイカ
されてしまった体…
 多分,もう完全に情欲のスイッチが入り,鎮まらない熱に火照る体は,もう指だけでは治まりが
つかないようになっていることだろう。
 ここまで来てしまったら…多少,激しさがあっても,女の体は絶頂に向かって駆け上がっていく。
 しかし,逆に…先ほどまでとは一転して,強い刺激を与えられず,ソフトなタッチのみでソコを
嬲られ続けたら…
……そうしたら,さつきちゃんは,どうなっちゃうのかなあ? へへへっ,優しく,優しく…なで
なでして可愛がって上げるからねぇ……
 男は,ニヤニヤとした目つきで,胸を揉まれながらも耐えるさつきの顔を見つめる。
 ここまで性の悦楽と羞恥にまみれながら,それでも折れまいと凛とした姿を見せる美少女に,硬
く強張った股間が熱く疼いていた。
 少しずつ……
 無理矢理ではなく,自分でそうなるように少しずつ追い込んでやる…
 彼氏という恋しい男がいながら,体は別の男に抱かれて激しく燃え上がってしまう,その葛藤を
知ったとき,さつきは最高の味となることだろう。
 そうして,ついに崩れ堕ちるとき,この美少女はどういう貌を見せるのか…
……さぁ,いよいよこれからだよ…本当は,アソコが疼いてしかたないんだよねぇ?……
 柔らかな質感が,包み込んだ手の平全体に心地よく広がるのを楽しみつつ,男たちはもう片方の
手をミニスカートの中に潜り込ませていった。

 ミニスカートの中で,淫らな意思を持った2匹のヘビのように,両太腿にねっとりと絡みついて
くる手…
「は…っ…ぅ……」
 ぞくっとした。
 さつきの唇が,小さく息を呑む。
 膝から這い上がって来る手は,さつきが知っている真中の優しい愛撫では,とても考えられない
ほどイヤらしかった。
 さつきは,胸を揉まれる上体を軽く揺すり,腰を僅かにくねらせる。
……あ…ぁっ…くぅ…っ…やだ…太腿,ヘンな触り方…っ……
 敏感な内腿を,ねちねちと撫で回す温かな手。
 その手の動きは,ぞわぞわとした淫らな感触を呼ぶ。
 何かが常に引き出され,ひどく落ち着かない。
 さつきは,その辛さに眉根を寄せ,奥歯を噛み締めた。
……こんな程度…で……感じたりし…ない…っ……妙な感じが…するだけよ…っ……
 自分に言い聞かせるように胸に呟く。
 確かに…
 それは,強く感じる処を集中的に刺激され,懸命に耐えていなければイキそうになるという,そ
ういう無理矢理で強烈な快感ではない。
 しかし,このジワジワとくる微弱な快感は,別のものを否応なく引き出してくる。
 さつきは,それが忌まわしかった。
 どんなに堪えようとしても,撫でられる脚は性感の刺激に小刻みに震え,その奥では疼く秘部が
熱病のような火照りに蜜を滲ませていく。
「あ,あの…テーブルを拭き終わりましたので……ご注文の品を…お持ちします」
 何とか,いったんこの場から解放されようとしても,男たちがそれを許すわけもなかった。
「あれ? もう終わりなの? ほら,よく見てよ。まだここに汚れが残っているよ」
「そんなに早く,ここから逃げようとしなくてもいいじゃない。俺ら,さつきちゃんのファンなん
だぜぇ。それとも……それが迷惑で,嫌なわけ?」
「あ,いえ…そういうわけでは……すみません」
 男たちは,言葉だけは明るく親しみを込め,さつきが憂いの瞳でテーブルを拭き続けるのを見な
がら,その手をついに両脚の付け根へと到達させる。
 スカートの中で,パンティラインを楽しむように,その周囲をなぞってくる指先。
「ぁ……あ…ぁっ…」
 さつきは,震える声を小さな吐息に変え,テーブルについた手で布巾をギュッと握り締めた。

……あ…ぁっ……指がくる…っ……ソコ…触られちゃうっ……
 指先は,パンティラインから両脚の中心へと進む。
 しかし,何度も近くに迫っては,微かに触れる程度で微妙にソコを掠めるだけの動き…
 さつきは,体をギュッと強張らせた。
 募っていく不安感に,だんだんとソコは痺れたようになっていく。
……これ…じゃ……感じてること…を…教えてる…みたいじゃない…っ……
 懸命にテーブルを拭きながらも,指に軽く触れられただけで腰をピクンと反応させてしまうのが
腹立たしい。
 何より,その手を押さえることができないのが辛かった。
 少しでも抵抗できれば気が紛れる。
 しかし,さつきには,その手を振り払うことはおろか,嫌がる素振りさえ見せることは許されて
いない。
「俺ら,仕事をしているさつきちゃんが大好きでさ…そうそう,こうやってテーブルを拭いている
ときの,さつきちゃんに見とれていたんだよねぇ」
「何せ目の前に,さつきちゃんの,いい形をしたオッパイと綺麗なお顔が迫ってくるんだもんな。
お尻もオッパイも,誘っているみたいに揺れてるしさぁ。手を出すのを我慢するの,あれは辛かっ
たぜぇ」
「さつきちゃんさぁ,自分を見ている男たちが,そういう変な気分になっているの知ってるかい?
もしかして,わざと男をそういうモヤモヤした気分にさせといて,それを楽しんでたりしたわけか
なぁ?」
「そんなこと……」
 さつきは,否定しながら……しかし,まったく知らないわけではなかった。
 店内で,自分を見つめてくる,いろいろな男たちの熱っぽい眼差し。
 そういう目があることは知っていたし,気づいていないわけでもなかった。
 ただ…
 キリがなかった。
 さつきにとって,いろいろな男から目を向けられることは,学内でも街中でも…何も店内だけに
限らない日常的なことであり,気にしていても仕方がないことなのだった。
 いや…むしろ,わざとそういう態度を取って,自分を慣れさせようともしていた。
 自然体で接することができる,真中という男が現れるまでは…
「へぇ…そうなんだ。じゃあさ,いろんな男たちが妄想してたこと,知るというのも大切なことだ
よね? こうやって,目の前でエッチな姿勢で仕事をしているさつきちゃんを見て,男たちがどん
なこと考えていたか…とかね?」
「そんな……はっ…っんう…!」
 男たちの下劣な手が,さつきに対しその罪を責め立てようとするかのように,下半身で前と後ろ
それぞれに回ってきた。
 2本の手は,前からは磯鶏部をなぞりながら,後ろからはヒップを包み込むようにまさぐりなが
ら…前後から,両脚の間をパンティの中心へと指先を滑らせ,押し当て……そっと揺すってくる。
 それと同時,大胆な動きで胸を大きく揉みしだきながら,ブラウスのボタンを1つ1つ巧妙に外
し始める。
「このオッパイ…ロケットみたいに突き出してさ,凄い挑発的だねぇ。だからさ,こんな風に揉ま
れても,こんな胸を見せつけてきたさつきちゃんが悪いんだから仕方がないよねぇ?」
「いやいや,仕方ないと言うより,実は早く触って欲しかったのかもしれないぜ。エッチなことを
される自分を想像して,秘かに…大切な処を,硬く尖らせていたりしてさ」
「へぇ…どうなんだろ? ねぇ,どうなの,さつきちゃん? もう,ここ,感じちゃって硬くなっ
てるの?」
「…っ…うぅ……んん」
 さつきは,黙って首を振る。
 軽く開かれたブラウスからは,ブラジャーに包まれた胸の膨らみが惜しげもなく零れた。
 その内側から,布地を押し上げている小さな膨らみ。
 男たちの指は,胸の弾力を揉み上げながらその先端に突き立ち,丸く円を描いて転がす。
 そのチロチロとした指先の動きは,まるでヘビの舌のようだった。
「…つ…う…ぅっ…」
 上半身からも,下半身からも……淫らな感触が信号となって脳に伝わってくる。
 それでも,立ったままの姿勢で,仕事を続けなければならないのが狂おしかった。
……くっ…何て,イヤらしい手つき…なのっ……
 触られている恥ずかしさを助長し,それを楽しもうとするかのような触り方。
 痺れきったソコは,焦らされ続けることにたまりかね,前後からの指先に探られる,微かな刺激
にも敏感に反応してしまう。
 上半身では,テーブルの奥を拭こうと前傾を大きくしたところで,大きな手に包まれた乳房が下
からやわやわと揉み上げられた。
「はっ…はぁ…っ…ん…はぁ…ぁっ…」
 自然と,息が上がってくる。
 何本もの手に,体を探られるその恥ずかしさは,今まで経験したこともなく…どうしようもなく,
ただ堪らない。
 けれど…
……くぅ…っ……
 さつきは,目を瞑った。
 もどかしい……
 正直なところ……羞恥心など,もはやどうでもよくなってしまうほど,もどかしかった。
……こんな変な気分に…なるなんて……あたしの体は…っ…どうしてしまったのっ………
 イクどころか,快感に恍惚とすることもできず…
 そうかといって,鎮まることも許されず…
 ただ,同じレベルで味わわされ続ける,耐え難い疼き。
 中途半端に与えられ,そして与えられない苦しさ。
 胸の奥で激しく焦げ付くものを感じる。
 店長の指に,さっきまで直接嬲られ続けたソコは,強烈なもの足りなさに悶え狂いたいほど焦れ
ていた。
「どうしたの,さつきちゃん? 何か,苦しそうだけど?」
 白々しく男は聞きながら……その指先は,胸の先端を微妙な力加減で刺激し,パンティの表面に
浮かぶ秘裂の形を,強くもなく弱すぎもせず,ゆっくりとなぞってくる。
「な…何でもあり……ません…っ」
 さつきは,懸命に頭を振る。
 それは男たちの望むプレイではあったが,さつき自身を踏み留めるラインでもあった。
……駄目よ…駄目……こんなヤツらの,思う通りになっちゃ駄目……
 さつきは,全身に力を込める。
 体は,すぐにでも勝手にコントロールを離れそうになっている。
 少しでも,気を緩めれば,男たちの指に乳房や秘部を強く押しつけ,その指の動きに合わせて,
腰を前後に振り立ててしまいそうだった。
……さつきちゃん,頃合いのようだぜ……
 男たちは,互いに目配せをして,店長に向かってニヤリと合図を送った。


「……ということだから,いいね? ま,教えた通りに,お客様の気分を盛り上げて楽しませられ
れば,『ビデオ』はナシにして上げてもいいんだからね? じゃ,さつきちゃん,お客様にご注文
の品をお届けして」
「はい……」
 カウンターから呼ばれた店長の声に,一度は解放されるものを感じたものの,さつきにとって,
それはより高いハードルを課せられるために戻ったようなものだった。
 より積極的に…
 より挑発的に…
 さつきの頭には,先ほどの店長の顔と指示が浮かんでくる。
……こんな恥ずかしいこと……今まで…したこともないのに……
 今から,自分がしようとしていることに,顔から火が噴き出しそうな思いがする。
『さつきちゃん,その制服,凄く似合っていてホントに可愛いよぉ…さっきから,こんなコトして
やりたくて堪らなくなっていたんだ。ひひひっ…でもさ,俺たちとしては,もっとエッチなさつき
ちゃんというのも楽しみたいんだよなあ……ほらほら…考えてごらん? そのファミレスの制服で,
可愛いさつきちゃんがどんな風にすると,男たちをエッチな気分にして楽しませられるのかさ…』
 男たちに悪戯をされる姿を見ていた店長は,顔を赤く小鼻を膨らませ,我慢の限界とばかりに,
さつきを物陰へと引っ張り込み,その体を欲望のままにまさぐった。
 はだけたブラウスの胸元から差し込んだ手で乳首を摘みながら,スカートをたくし上げ,パンティ
の中に手を突っ込んでソコをえぐってきた指…
『で,でも…っ…ん,んんっ!…あぁっ…どうすれば,いいのか…っく,あぁんっ!』
 男たちの絶え間のない低い刺激から,再びイク寸前にまで昂ぶらされ,腰が痙攣する。
 蕩けるどころか,焦れに焦れていたソコは,熱い蜜を泉のように溢れさせ,指に犯されているに
も拘わらず,その心地よさを甘受しようとしていた。
『ほらほら…早く考えないと,またこの指でイカされちゃうよぉ〜。それとも……さつきちゃんは,
もうイカせて欲しくて堪らなくなっているのかなぁ〜?』
『いやっ…ああっ…ん!…イカさないでっ…考える…からっ…お願いっ…!…やあぁっ!』
『でも,さっきみたいな案はボツだよ。もっと,この甘〜い制服を生かさなきゃ…』
 パンティの中で,グチュグチュと指の滑る音が大きく響いてくる。
 硬く尖った乳首が転がされ,その刺激にどうしようもなく子宮が激しく疼いた。
……んんぅっ!…乳首を弄られると…腰が我慢できなくっ…だめっ…動かないでっ!……
 あと少し,腰を深く沈め,自分を犯す指を根元まで深く咥えこめば絶頂に達することができる…
 さつきは,それを感じながら,必死の思いで体の欲求と戦う。
 そうして……
『そうそう,さつきちゃんも,どうすれば男が悦ぶか分かってきたじゃない。じゃ,それで頼むよ』
 さつきは,息を乱しながら,ガクガクと頷いた。
 最初から決まっていた,誘導された答え…
 それは…自分の体を,デザートを載せる大きな皿に見立て,男たちに差し出すというものだった。


第2回


『1人15分間のサービスだから,この2名様の場合は30分。あと15分だよ』
 店長の声が重くのしかかる。
……あと15分……まだ…あと半分近くも……
 さつきは,胸の中で繰り返した。
 早く経って欲しいという気持ちと,時間稼ぎをしなければという思いとが交錯する。
「は…ぁっ…」
 さつきは,熱い息を吐いた。
 既に,体は痺れたように力が上手く入らない。
 疼く肌は,強く快感を欲し,どこを触られても感じてしまいそうだった。
 問題なのは,体が快感に包まれているのではなく,快感を切実に欲して見境をなくしてしまって
いるところにあった。
……これ以上…こんなことを続けられたら……あたし………
 演技ですらなく,本当に男たちを求めてしまいそうな気がする。

「接客マナーとして,お客の望むことをして喜ばせてあげるのが基本だからね。忘れちゃ駄目だよ」
 注文の品を準備し,客席に向かう背中に,店長の声が投げかけられた。
……分かっている……
 自分がどうしなければならないのか,分かっている。
 そのための覚悟も決めている。
 でも…
 それでも……
 これからの時間を,どう考えればいいのか……分からない。
 ただ,15分間という時間ががひどく長く感じられた。


「ご注文の,フルーツサンデーです……どうぞ…お召し上がりください……」
 生クリームやソフトクリームをいっぱいに塗られ,色鮮やかな果物に彩られた,お椀型の美しい
乳房。
 注文の品を乗せたトレイを持って男たちの前に立ち,自らブラウスの胸元を左右に大きく開いた
さつきは,その白く柔らかな肌を,惜しげもなく男たちに曝していた。
「へぇ……さつきちゃんのデザートか。どんな味なのかなあ? ひひひっ,これは,さつきちゃん
を舐めまくりになっちゃうねぇ? それで本当にいいんだよね?」
「…は…はい……もちろんです……」
 男たちの目が,自分の胸に注がれるのが気持ち悪い。
 寒気に鳥肌が立つ。
 しかし,それは男たちの欲情を肌に感じる……自分の欲情の裏返しだということは,否定したく
てもできないことだった。
……分かっている……
 一番,下劣で卑怯なのは,自分の体。
 嫌がる素振りを見せていながら,奥底ではそれを望んでいるこの淫らな体。
……それでも……あたしは……
 真中のもとに帰りたい。
……だから……
 乳房を隠して顔を背けたくなるのを堪え,さつきは,躙り寄ってくる男たちの顔が胸に埋められ
るのを待った。
「へへへっ…じゃあ,遠慮なくいただきまぁす…」
「あ…つっ…ん……ぁ…ぁ……ぅ…」
 男たちの唇が,クリームを乗せた肌に着地し……ヌルヌルと這い滑る。
 その,ゾクッとした痺れ。
 さつきは,唇を戦慄かせた。

「あっ,ん…っ……うぅっ……いかがでしょうか…お客…様……」
 さつきは,切れ長の瞳に憂いを満たして,男たちの為すがままに耐える。
 体を押さえるように,手を被せられたヒップがじんわりと揉みしだかれ,前からもミニスカート
の中に入ってきた指先が,無遠慮に太腿をなぞっていた。
「うん,なかなかいいね,こういうの。凄ぇセクシーな恰好だよ。この,ミラーズの制服で,こう
いうサービスを考えるなんて,店長やさつきちゃんも気が利いてるね」
「でも,さつきちゃん……これスプーンもないんだけど,へへへっ,正式にはどうやって食べれば
よかったのかな? ほら,見ろよ。口の周りがクリームだらけだぜ?」
 尋ねるまでもなく,既に唇を乳房の丸い曲線にベッタリとつけて這わせ,ジュルジュルと大きな
音をたてて舐め啜っていながら,男はわざとらしく聞いてくる。
「どうぞ…そのまま直接,口をつけて…うん…っ……お客様の舌で…あぁ…ぅ…舐めて…味わって
ください……お口拭きも致します…ので……どうぞ…よろしければ,この唇を…お使いください…
失礼します…んっ」
 さつきは,顔を上げてニヤニヤと何かを待っている男に,自ら唇を重ねた。
……ん…うっ……
 ゾクッとした寒気が,再び背中に奔るのが忌まわしい。
 息が荒くなるのを何とか抑え,チュッチュッと男の唇の周りに残るソフトクリームを,丁寧さと
イヤらしさを込めて舐め取る。
「へへへっ,じゃあ,今度は口直しに,舌についたクリームも綺麗にしてもらおうかな?」
「あ…んっ……はい……失礼致します……ん…んっ」
 図々しい要求も,男たちを長く楽しませ引き留めるためとあれば仕方がなかった。
……そのためには……つまらないと思われては駄目…だから……
 男たちの求めに応え,夢中にさせる必要がある。
 さつきは,小さく戦慄く唇を開き,紅い舌先を男の唇に差し込んだ。
 誘われるように男の唇から舌が伸びてくると,進んで舌を絡めさせていく。
「んっ…あん…むっ……はぁ…あぁ…ん…っ…」
 男の舌の蠢きに,ゾクゾクとしてしまう。
 演技であるはずの……甘い喘ぎが,さつきの喉の奥から漏れた。

「なるほどぉ……こうやって,デザートを味わえばいいんだ? うん,凄くイイよ,コレ」
 好きなようにさつきの舌を味わった後,満足そうに男は顔を離し,ニヤニヤと自分の唇を舐め回
した。
「はい…んっん…よろしくお願いし…ます…ソフトクリームが溶けかかっていますので…お早めに,
お召し上がりください…」
 さつきは,舐め回されるクリームだらけの乳房を男たちに向かってグッと突き出し,催促される
ままに唇を重ね舌を絡めさせる。
 店長に指示された通りの演技だと思っていても,恥ずかしさと悔しさのあまり,顔から火が噴き
出そうだった。
 負けない…
 それが,さつきのプライドだった。
……恥ずかしがって,こんなヤツらに負けたくない……真中のもとに帰りたい……
 ただそれだけの気持ちを胸に,この屈辱的な行為に耐えようとする。
 けれど…
 さつきは,唇を噛む。
 恥ずかしい,悔しい…それだけで終われるのならば,どんなによかったことか。
 イメクラプレイとして実際に行動にしてみると,それは想像以上に……羞恥や屈辱を感じるより
もずっと官能的だった。
 いや,異常すぎる行為をさせられているという,羞恥と屈辱そのものの事実が,さつきにとって
官能的な気分をもたらしてくる。
 店長との恋人役をさせられ,客役の男たちの手にイヤらしく触れられ弄ばれてしまうほど,自分
でも思ってもなかったような妖しい気分が,体と心を支配するのを自覚せずにはいられない。
 それは……ただ感じてしまうという,体だけの問題ではなかった。
 男たちは,どこまでも,一番の弱点をずらしてさつきの体を責めてくる。
 一番,感じる処。
 我を忘れて夢中になり,狂い乱れてしまう処。
 そこを微妙に外して……焦らされる。
 中途半端な快感に焦らされ続け…
 性感を昂ぶらされ…
「は…ぁっ…」
 さつきは,天を向いて,甘い吐息をそっと漏らした。
 予想はしていたけれど……堪らない。
 触れられているだけで,体が反応してしまう。
 腰の奥に,湧き起こる疎ましいもの……さつきは,無意識に手を握り締めた。
……けれど……
 そうでありながらも,演技として男たちを誘う行動に出ないわけにはいかない。
 演技のつもりで。
 しかし,その瞳は恍惚とした色を,次第に濃くしようとしていた。


 真中と恋人同士として,ベッドの上での関係まであるといっても,まだ女子校生であるさつきに
とっては,やっと大人の入り口に立ったというだけに過ぎない。
 だから,『愛』の延長線にあることならばまだしも,そこからかけ離れた,ドロドロとした欲望
にまみれた世界など,行為としては言うに及ばず知らないことの方が遙かに多い。
 そのような,『女』としても『性』としても,ようやく熟し始めたばかりの初々しい美少女を,
羞恥と淫欲と快楽の世界に堕とす……それが,男たちの愉しみなのだった。
……これだけの美少女,じっくりと楽しまなきゃ勿体ねぇよなあ……
 男たちは,各方面の店長だった。
 店の制服に身を包んだ可憐なバイト生が,今まで知ることもなかった淫戯によって未知の快感に
戸惑い,抵抗も出来ずに濡れていく様子は格別だった。
 そうして,仲間にした店長同士で,互いのバイト生を心ゆくまで味わい犯しながら,今度は特別
な顧客向けに開く,各店合同の裏商売用の接客に就かせる……
 そんな事を繰り返してきた男たちが目をつけたのが,強い雰囲気を持ちながらも決してがさつさ
など欠片も無く,見ているだけで男の情欲を誘う体つきをした美少女,さつきなのだった。
……この店長を,仲間に引き込めたのは最高だったな。イイ反応だねぇ,さつきちゃん……でも,
気持ちとは反対に,肝心の体の方はもうすっかり出来上がっているみたいだぜぇ…ひひひっ,女子
校生でこれだけエロい体してるんだから,それは仕方ないよなあ?……
 男たちは,含み笑いを漏らしながら,柔らかくもハリのある丸い乳房に舌を這わせる。
 首筋や額に汗を滲ませ,切れ長の目を潤ませたさつきは,この場で今すぐに犯してやりたいほど
の色香を漂わせていた。
 はあはあと息を荒くし,頬を紅潮させた女の貌。
 この体が既に我慢の限界を超え,快感を欲して堪らなくなっていることは分かっている。
 でも,それだけでは,まだ足りない。
 更に追い詰めてやる…
 体の芯から溢れ出てくる淫蕩な気分に,自分から夢中になって快感を求めさせてやる…
 そうして犯してやったときの美少女の味……それは,単なるレイプ以上の興奮があった。
 もちろん,その先には,特別顧客を喜ばせるための調教という目的もある。
……さて,このエロい体をしたさつきちゃんの味は,どんなかなあ?……彼氏なんかとオママゴト
するよりも,コッチの方がずっと気持ちがイイってことを教え込んでやるよ……責め好きのスケベ
おやじどもに,たっぷりと可愛がってもらえるようにさ……
……へへへっ,俺のコイツで,イクまで突き続けてやるからな…ガキの彼氏なんかじゃ,なかなか
そんな経験,味わえないよなあ?……
 男たちは,硬く強張った股間の疼きを,思う存分に晴らしてやるその時を思い描きながら,目の
前のさつきの胸を焦らすようにじっくりと責め続けた。


「さつきちゃんのオッパイ,大きいのにツンと上を向くような弾力があって…クリームを乗っける
最高のお皿だよ。この甘〜いオッパイで,デザートをいただくなんて凄ぇ贅沢だねぇ。ねぇ,さつ
きちゃん,俺たちにこんなコトされて……気持ちイイかい?」
「っうぅ…ん……とても…気持ちいいです……は,あっ…ん」
 男たちは,白々しく尋ね,さつきのイメクラプレイとしての返答を楽しむ。
 さつきをことさらに辱め,自分を汚す言葉を言わせる…
 普段から,可愛らしく媚びることをよしとしないさつきにとって,このような行為は目眩がする
ほどの恥ずかしさと怒りで,体が熱くなるような事なのに違いない。
 それだけに,さつきのこの姿には,自分たちに征服されることを認めた…という意味で,ゾクゾ
クとする堪らない興奮を覚えてしまう。
……健気だねぇ,さつきちゃん……彼氏のために,必死で我慢しちゃって……エッチな接客をさせ
られるのって,堪らないくらい感じちゃうだろ? でもさ,こういう触られ方って,我慢すればす
るほど,ソノときがビックリするくらい気持ちよくなるんだぜぇ……
 男たちは舌なめずりをして,淫戯に耐えるさつきをニヤニヤと見上げた。
「じゃあ,今度はどこを舐めるといいのかなあ? どこを舐めて欲しいの?」
「それ…は……」
「もしかして……もう少し下? この,クリームに隠れている処かな?」
「…そ…そう…です……どうぞ…よろしくお願いします」
 さつきの声が,戸惑いを滲ませながら,懸命に店員の接客としてそうするように答える。
 望まないことも,望んでいるように……
 しかし,それが『演技』という仮面に『本音』を隠し代弁させたものになってきていることは,
男たちにとっても周知の事実だった。

「へぇ…そういえば,ココ,何かが隠れていそうだけど……何かなあ? へへへっ…」
 ニヤニヤとした男たちの唇は,白いクリームに包まれた左右の乳房を這い回り,次第にその中心
に向かって滑り近づいてくる。
……あ…ぁっ……
 さつきの心の中で,やるせなさと期待感が絡み合った。
 そこには,ちょうど胸の先端を隠すように置かれたソフトクリームがあり…その中には,冷たさ
に包まれながらも,強い昂ぶりに疼く小さな突起がある。
 舌先が素肌を滑り,近づくにつれて……疼きを強くしてしまうソコ。
……こんなヤツらに…乳首……舐められるなんて………
 さつきは,手を強く握り締め,奥歯を噛んで耐えようとした。
 乳首に接近する,男たちのイヤらしい舌…その予感に,肌が悦びにざわめいてしまう。
 周囲をグルグルと焦らし回る舌に,なかなか触れてこない疼きが焦れったく込み上げ,堪らずに,
自分から舌の接近を乳首へと迎え入れようとしてしまう。
 舐められたくて堪らない……
 そんな欲求に,さつきは懸命に頭を振った。
……違う,違う…あたしは…本当は,そんなこと望んでなんかいない……こんなの,無理矢理感じ
させられているだけなのに……あたし,どうしちゃったのよ……
 しかし…
 そんな葛藤ですら許さず,更に限界を超えたところまで身も心も追い詰めようとするかのごとく,
男たちの言葉はさつきをじっと受け身にさせていてはくれない。
「ん? 何か小さいけど硬いものが隠れているぞ…くくくっ,コレは何かなあ?」
「っ,あ…ぁ……ぁっ」
 捉えた敏感な突起に当てられた舌先。
 男が,自分に何をさせ,言わせたいのか……よく分かっている。
 それに応えなければ,今までの努力が台無しになってしまう。
 舌先でツンツンと突く,意地悪な動きに疼きが強くなるのを堪え,さつきは答えた。
「そ,それは…っ…ち…乳…首…です……」
「へぇ…それをどうして欲しいの?」
「もし……よろしければ…んっ……ソフトクリームと一緒に,舐めて…ください…」
「ソフトクリームと一緒に? どうして?」
「それ…は…っ……あの…乳首を…舐めてもらうと……つうぅ…気持ちいいから…です…」
 執拗な男たちの質問に,顔が真っ赤になるのが分かる。
 さつきは,耐えきれずに思わず顔を背けた。
 男たちが,下品な笑いを漏らすのが耳の奥に突き刺さってくる。
「ふぅーん,そうなんだ。俺さ,さつきちゃんみたいな可愛い女の子にお願いされると弱いんだよ
なあ。へへへっ,喜んで聞いて上げるよ。そんな恥ずかしがらなくったっていいんだぜ。乳首を舐
めて,気持ちよくして欲しいんだよね?」
「は…い……お願いします…」
 消え入りそうな声だと,さつきは思った。

「それじゃあ…せっかくさつきちゃんが,恥ずかしいのを我慢して俺らのためにサービスしてくれ
ているんだから,気持ちよくなっちゃう乳首を,たっぷりと舐めてあげなきゃなあ?」
「へへへっ,俺もさつきちゃんの乳首,みーっけ。じゃ,有り難くいただきまぁす…」
 そんな男たちのわざとらしい言葉に,腹立たしさを感じる余裕もなく……
「ぁあっ…っん!」
 冷たさの中に埋もれていた胸の先端に,熱い痺れが奔った。
 驚きと快感に,胸がビクビクと小刻みに痙攣する。
 冷たさに硬くなっていた乳首の先端や周囲を舐め回す,熱い舌の感触。
 冷え冷えと硬く尖っていた乳首が,心地よい快感に包まれる。
 それは,悔しいほどに……泣き出したいほどの快感だった。
「あっ…ん……んんぁっ…うぅ…つっ……は…あぁ……あっ…」
 何かを誘い,せがむような甘い声が漏れてしまう。
 身悶えしたくて,じっとしていられない。
……ぁ…ぁっ……き…気持ち…いい…っ……
 思わず,体がくねる。
 堪えようとしても,堪えきれない。
 自分の唇からイヤらしい声が勝手に漏れ出てくるのを我慢することもできず,さつきはただ乳首
に閃く快感のままに,高く短い声で首を左右に振って喘いだ。
「へへへっ,さつきちゃんのデザート,凄く甘いよ。舌触りも,とても柔らかで……どう? コレ,
さつきちゃんの定番メニューにしない? きっと,男どもの注文殺到だよ」
「ああ,そうなったら俺も常連になって,次回の来店も注文させてもらおうかな? 俺の膝にまた
がってもらって,延々とさつきちゃんの胸を舐めてやるなんて,考えただけで興奮ものだよな」
 乳首を捉えた舌先は……クネクネとした動きでその先端を突き,周囲をなぞり,集中的な責めを
与えてくる。
「はっ…あぁ…んっ…あ,ぁっ…そんなこと……っ……んぅ…うぅ…んっ…」
 さつきは,全身を支配する快感の痺れに,理性が麻痺していくのを感じていた。
……2人がかりで…乳首を舐められるなんて……
 舐め啜られて,そこかしこから,クリームの白い雫が丸い乳房を流れ落ちていく。
 腕や腹部にかかるブラウスや制服にまで染み渡ったクリームと,ブラウスを更に開きながら体を
舐め広げていく男たちの舌……その,ベタベタと濡れた汚辱感は,今までにさつきが経験したこと
のないものだった。
 本来ならば,気持ち悪くて堪らないはず。
 それなのに……決して嫌ではなかった。
 むしろ…
……あぁ…っ……凄く…イヤらしい……
 そう恍惚とした瞳で,さつきは男たちに嬲られる自分の乳房を見つめる。
 スマートさなど微塵もなく,ただ貪られ求められる自分の体。
 理性的ではなく,動物的で…
 浅ましく,汚らしく…
 でも,それだけに,なぜか…
……凄く……感じる……こんなの……
 こんなの今まで感じたこともなかった……そう思いかけて,さつきは胸の中で言葉を途切らせた。
 なぜ…
 なぜ,自分には真中という恋人がいるのに,こんな下劣な愛撫に感じてしまっているんだろう…
 あんなに,真中と何度も愛し合ってきたはずなのに…
 この気持ちは,大好きな真中とだけのコト,そう信じてきたのに…
 左右の乳首が吸われ,ビクンとした衝動が沸き上がる。
「はぁ…ぁっ…」
 さつきは,白い喉を天井に向けて溜息を吐いた。

「へぇ,さつきちゃん…こんな処にもデザートを用意してくれていたんだ。ココを,いったいどう
して欲しかったのかな? もしかして,期待してた?」
「あぁ…ううぅ…んっ…あ,ぁん…っ……はい…お客様をお待ち…してました…」
「そうなんだー。さつきちゃん,可愛いねぇ……じゃ,もっと触って上げるよ」
「うぅん…っ……あ,ありがとう…ございます…っ……ん…」
 男たちの太い指が,ファミレスの制服のスカートを捲り上げて股間の秘裂を這う。
 軽く捲り上げられたミニスカートから覗く,女性美に溢れた色白の太腿と,先ほど着替えさせら
れていた,白く光沢のある布地にレースと花柄のピンクの刺繍があしらわれているお洒落なパンティ。
 そこでも,ソフトクリームやフルーツのシロップが,ヌルヌルと下着を内側から濡らし,幾本も
の白い雫となって太腿へと垂れ流れていた。
 その淫猥な眺めに,男たちはゴクンと唾を飲み込む。
 汚されているという被虐美は,さつきという美少女を妖艶な姿に変え,更にその魅力を際立たせ
てくるようだった。
「さつきちゃんみたいな綺麗な女の子が,ブラジャーとパンティの中をこんなスィーツ状態にして,
お客に『好きなようにしてください』なんてやるサービス,このファミレスの制服でやると,滅茶
滅茶エッチだねぇ〜。最高だよ」
「さつきちゃんの可愛いパンティから,溶けたクリームが溢れて白い太腿に垂れてきてて……何か
この光景,やたらとエロいんだけどさ,体中をこんなヌルヌルにされるのってどんな気分なの? 
へへへっ,さつきちゃん,実は俺らのドロドロした精液も好きで,体中を汚して欲しかったりして」
「はぁ…っ…それは…っぅ…うぅ…んっ」
 どぎつい露骨な言い方に,さつきの声が思わず迷い淀む。
 しかし……やはり,嫌悪感を感じることはできなかった。
 それよりも…
 さつきは,自分の心に,思わずゾクッとしたものが奔ったことを認める他なかった。
……あたし…本当に…どうしてしまったんだろう……
 こんな恰好で,こんな変態的なコトさせられるなんて……本当に好きなわけがない。
 なのに…
 蕩けるほど火照ったソコは,ソフトクリームの冷たさに疼きを鎮められるどころか,なぜかそれ
を心地よく感じ,余計に神経を敏感にさせてしまっている。
 それは,単に体を刺激されての感覚だけではなく,精神的なものも含まれていることを,さつき
は痛感せずにはいられなかった。
 男たちに寄ってたかって体を貪られ,感じさせられ……やがては,グチャグチャに汚されていく
自分の姿態。
……あぁ……
 その想像は,全身がカァッと熱く震えるほどの,官能と興奮を呼ぶ。
 多分,男たちの下品な言葉の通り……劣情の白濁液に,体中を汚されてもそれは変わらないよう
に思えた。
 想像するだけで,体がジンジンと疼く。
 イカせて欲しい……
 ドロドロに汚されながら,犯され,そしてイキたい……
 一瞬そう望んだ自分に,さつきはハッとする。
……あたし,何を考えているの?……
 しかし,自分を叱咤するはずの言葉も気持ちも,もう湧き上がってくることはなかった。
 言い訳することも出来ないほど,感じさせられ,絶頂ギリギリのところで留め置かれる辛さ…
「あれぇ,さつきちゃん? デザートのクリームでヌルヌルになってるのかと思ったら……ココ,
さつきちゃんのイヤらしい蜜で溢れてるみたいだねぇ。そんなに気持ちいいんだ」
「く,くぅ…んうぅっ…!」
 パンティの中に突っ込まれた男の手が,ソコをえぐってきた。
 思わず腰を後ろに退いたところで,指の責めには何の障壁にもならない。
 執拗に追いすがってきた男の指は,股間に貼りついたままで入り口を押し広げてくる。
……指が…っ……くっ,んうぅぁっ!……
 体を嬲られる悔しさを無理に言葉にしようとしながらも,もはやそれは強い悦びと同義だった。
 疼き続けた秘裂に,電光のように閃く強烈な快感……それを疎ましく思い,避け逃れようとする
気持ちは,もう湧き上がらない。
「どう? このクリームの中も,気持ちイイの?」
「ぁ,あぁっ……く,く…ぅっ!…はい……あ…んっ…気持ちいいですっ…んん!…っあ」
 演技なのか,そうでないのか,どちらとも言えない声をさつきは上げていた。
 悦びが込み上げる。
 官能が炎を上げ始めた体に,淫らな欲求が込み上げる。
 子宮の欲情が,もう止められない。
……ダメ……感じすぎる…っ……もう…我慢できない……
 さつきは,男の指の動きに応えて脚を開き,腰を妖しくくねらせ始めた。


第3回


「クリームまみれにしちゃって……ココ,そんなに気持ちいいの?」
「あぁっ…ぁん……んうぅっ…はい…………気持ちいいです……は…あぁんっ…」
「へへへっ,じゃあ,このエッチな入り口を集中的に弄ってやるよ,ほら…どうよ」
 洒落たファミレスの制服に身を包みながら,大きく開いたブラウスからは豊かで美しい形の乳房
を露わにし,スカートを太腿まで捲り上げられた魅力的な長い脚の中心では,可憐な下着の中に男
たちの指を受け入れさせられ……熱い吐息で喘ぐ,美少女の姿。
 息を呑むような淫らさ…そして美しさだった。
 天井近くに位置する正面のテレビモニターは,その様子をあますところなく映し出している。
 果実のような桜色の乳首が,くねる舌先に転がされ…
 レースと花柄の刺繍に彩られた下着の内側では,もぞもぞと蠢く男たちの指先を,代わる代わる
ヌルんだ中心に何度も突き立てられ…
 そんな淫蕩な責めを,客としての男たちから与えられていながら……普段は凜とした表情をする
美少女は,自ら行為をせがんでいるかのように腰を前後に動かしていた。
 潤んだ瞳に,辛そうに寄せられる流麗な眉。
 微かに開いた,紅くふっくらとした唇。
 頬を紅潮させ,切なげに喘ぐ顔。
 そして,男たちの指の動きに合わせて,悩ましくくねる腰。
 その様子は,無理矢理の凌辱にもかかわらず,悦楽に抗えないでいることを訴えている。
……あぁ,何ていう……ひどい姿…なの……
 白い喉を上げて喘ぎ……さつきは,モニターに映った自分の姿を見つめていた。

……あたし……あんなに…イヤらしい……顔…してるんだ……
 ボゥとした頭を快感に支配されながら,さつきは胸に呟いた。
 店長が,カメラを操作しているのだろうか。
 画面が,眉根を寄せ頬を紅潮させたさつきの顔に焦点を合わせ,大きくズームアップしてくる。
 何と扇情的な表情だろう…
 それは,紛れもなく男を誘うものとしか言いようがなく,さつき自身にも己の淫靡さを見せつけ
ようとするかのようだった。
 そして……
「あらら,下着の中で溶けたクリームが,どんどん太腿まで流れてきているよ……ねぇ,コレどう
すればいいのかな?」
「すみません………よろしければ…どうぞ……な…舐めて…お召し上がりください…」
「そうかい? くくくっ,さつきちゃん特別メニュー,ホント最高だねぇ」
 画面では,さつきの言葉によって,前後からの男たちが,さつきをサンドイッチに挟むようにし
て,足元にしゃがんでいく様子に焦点を当てていく。
……あたしの…そんな処を……こんな人たちに,舐められるなんて……
 あらかじめ店長に指示されていた言葉と,覚悟していた男たちの行為ではあったが,目の前のあ
まりに淫靡な光景にさつきは耐えきれず,くっと辛そうに顔を横に逸らした。
 その様子に,男は思わず笑みを漏らす。
「こんな美人さん店員の,さつきちゃんのせっかくの申し出なんだ,特別メニュー受けないわけに
はいかねぇよなあ? へへへっ,こういう眺めも悪くねぇよなあ?」
「確かに,あっさりヤってしまうのもつまらねぇからな。それじゃあ,早速…膝から舐めさせても
らうか……くくくっ,さつきちゃん,この綺麗な太腿,たっぷりと舐め舐めしてやるよ…」
「んうっ…う…っ!」
 両膝に温かい息がかかり,舌が触れた。
 性感を強く刺激された太腿がびくんと反応し,さつきは顎を天に反らして唇を結ぶ。
 その太腿の反応ですら,前後からの手に押さえられ……ぬらぬらと,膝から太腿へと向かうライ
ンを温かく舐め上げてくる,軟らかな感触。
……あぁっ…スカートの中で…太腿が……舐められてる……
 意識しないでいることなど,とても無理だった。
 腰が,両膝が……下半身が小刻みに震える。
 冷えた太腿に這う,その熱い舌の生々しい感触が,ひどく官能的なものに感じられてしまう。
……こんな変態的なこと……真中にもされたことないのに……
 瞑った目の奥で,暗闇の中に,あたかも何かの生き物のような2つの舌が,赤くくっきりと浮か
び上がってくる。
 イヤらしく唾液を滴らせて,太腿に垂れたクリームを舐め上げながら,少しずつ奥へ奥へと這い
進んでくる2つの赤い舌…
 その目指す処は分かっている。
 次に,男たちが何をしようとしているのかなど,顔を背けたくなるほど明白だった。
……ああ…真中…早く助けて……こんなの嫌だよ………
 呼吸が,荒く弾む。
 もう少しで与えられる男たちの淫戯が,脳裏に想像されてしまう。
 ソコを舐められるという行為自体は,恋しい真中相手には,もう何度か経験はある。
 けれど,それは『愛』があればこそのことであり,それ以外には考えられなかった。
 このように,下劣な欲望の対象となるなど…
 まして,2人がかりで濡れたソコを前後から舐められるなど,まだ女子校生でしかないさつきに
とっては,今まで想像したことさえ無かった淫猥な行為だった。

 しかし,成熟を始めた体は,無情だった。
……あぁ…駄目……脚が…敏感になって…触られたら反応してしまう……
 左右の太腿を這い回る指と舌。
 若く瑞々しい体では,そんな淫戯を与えられて,何も感じないようにできるはずもない。
 画面に映るその光景を…イヤらしいことをされる,その自分の姿を見せつけられるだけで,両脚
がぞわぞわと戦慄いた。
 体が,寒気を感じるほど敏感になってしまっている。
 いや,敏感とか期待しているという生やさしいレベルではなかった。
 焦燥に焦げ付き,男たちから与えられる淫戯に狂おしくなってしまっている状態…
 さつきの熱い秘裂は雫を滴らせ,恋しい真中相手ではないのに,錯覚を起こしてしまうほどの感
じ方を見せている。
 だから…
 嫌だ嫌だと思えば思うほど,その先の行為を想像してしまう。
……こんな状態で,あたしの…こんなにイヤらしい処を……舌で…されてしまったら……
 多分,もう…
 脳裏に浮かんだ自分の姿に,絶望感とともに,背中がぞくっとした。
 そんなことをされたら…
 この火照り蕩けたソコを,舌でえぐられてしまったら……この体は,もう耐えられない。
 男たちにされるがまま,何度も何度も絶頂を味わってしまうだろう。
 そして……きっと,自分の体は,それこそ我を忘れて男の体を求めてしまう。
 言葉では,男たちを拒絶し通したとしても,膣内いっぱいにペニスを埋め込まれてしまったら…
 痺れるほど感じている子宮を,力強く突き上げられたら…
 休む間もなく,何時間も犯され続けたら…
……駄目……あたしの体は……これ以上は……もう駄目…だよ……
 さつきは恐れた。
 心の中でどんなに真中のことを考えていようとも,強烈で長時間に渡る快楽は,やがて脳をも犯
してくるだろうことが本能とも言える部分で分かってしまう。
 頭の中まで,何も考えられなくなるほどおかしくされてしまう。
 そうなったら……どこまで堕ちてしまうか,分からない。
 しかし…その恐れも,長く続けることはできなかった。

「ぁっ…く…やっ……あぁっ……ううぅんんっ!…」
 ついに両脚の付け根に到着した舌が,パンティラインに沿った敏感な鼠蹊部をかいくぐって内部
へと潜り込んでくる。
 舌先がソコに触れた瞬間,腰が抜けそうになるほどの,鮮烈で甘い電気が腰を襲った。
 自力では立っていられず,テーブルに手をついたさつきの前後で,ミニスカートの中に顔を突っ
込んだ男たちが,更に強い力でその熱い泉に唇を押しつけてくる。
……あ…あ…ぁっ……舌が…中に入って……あたしのアソコを…舐めてる…っ……
 パンティは太腿まで引き下ろされ,蕩けた秘裂をえぐるように舌がねじ込まれた。
 滴る甘い液体をジュルジュルと貪るように吸われ,軟らかな舌でベロベロと周囲を舐め回される。
「くくくっ,ここからエッチな熱いモノが流れ出て来るんだろ。ちゃんと舐めて綺麗にしてやるよ」
「んっ!…あっ,あっ!……駄目っ…そんなっ!……っああぁぅんっ!」
 クリームで冷えた秘部に奔る,灼けるような熱の塊。
 今までかつて,真中にそのような変態的な舐め方をされたことなどないさつきにとって,この舌
責めはいまだ経験したことのない,激流のような快感だった。
 無理矢理,冷たく濡れたソコを灼熱の舌で犯される感覚。
 秘部に奔る,断続的な電気のような痺れに,甘い悲鳴が抑えられない。
 さつきは,テーブルに手をついたまま,背を反らして仰け反った。
……す…凄い…っ…舌が…あぁっ,ダメっ……イヤらしくて…凄く…感じちゃう…っ……
 ビクンビクンと,腰が大きく跳ね上がる。
 宙を見ていても目に浮かんでくる……ヌルヌルとソコを這い動く,男たちの舌と唇。
……もう…イク…っ……2人がかりで舐められて……イカされちゃう…っ……
 体の反応が抑えられない。
 さつきは,自分の状況も忘れ,一気に高みに上り詰めていくのを感じていた。
「へへへっ,もうイクのか? それじゃあ,とっておきのヤツを味わわせてやるよ。あのとき,こ
うやってイカされたんだって記憶に残るようなヤツをよ」
 声とともに,後ろの男の顔がいったん離れ,再び押しつけられる。
 さつきの,丸い白桃のような果実を思わせるヒップの奥へと。
「あ,ああぁ……ま…待って……そ,そこはっ…」
 舌先を這わせてきたその場所……さつきは,狼狽した。
 思わず振り返り,男の顔を押しとどめようとする。
 しかし,2人がかりでガッチリと抱え込まれた下半身は,もうどうしようもない。
「駄目だよ,さつきちゃん。お客に差し出している品なのに,そんな接客はよくないなぁ」
「で,でも……」
「だから,駄目なんだよ。お客の望むことをするのが,接客の基本だからね? でも…思った通り,
さつきちゃん,ココの味はまだ知らないんだねぇ。彼氏には教えてもらっていなかったのかい? 
まあ,こういう恥ずかしがっちゃう反応に興奮して喜ぶのもけっこう多いから,これはこれでイイ
かな? へへへっ,だいたい俺もその口だしね。じゃあ,存分にさせてもらうよぉ〜」
 さつきの羞恥を楽しみながら,男は唇を押しつけて舌先で上下になぞり…入り口から奥に押し込
んでこようとする。
「あ,あ……っうあぁぁっ…やっ,やめてっ…」
「ほらほら,力を抜いて。舌を入れて上げるからさ」
「やだ…やだっ…あ,あぁんっ……」
 さつきは,口をわなわなと震わせ,何度も開け閉めを繰り返した。
 ゾクゾクとした寒気のような,今まで知る感覚とは全く異質の奇妙な感触が腰に込み上げてくる。
「はっ,あぁっ…!…ぅ…んっ!…くうぅん…っや,やだ……あ,あ,あぁぁっ」
「いいから,いいから……コイツを味わってみなって。病みつきになるかもしれないぜ。前も後ろ
も,両方でされると凄くイイらしいからさ……へへへっ,ほら」
「やっ,あっ!…そんな…ああっ……んっ…んんうぅっ!」
 さつきは,顔を真っ赤にして身悶える。
 感じるどころではなく,恥ずかしいだけだとしか思えない行為。
 勿論,そんな処は,真中にさえ愛撫させたことはない。
 しかし……
「あ,あ……こ…こんなこと…っ…嫌なのに…んっ,んぅ…あ,あぁっ…」
 奇妙な感触は,なぜかゾクゾクとした快感に変わっていく。
……嘘…っ……信じられない……どう…して…っ……
 さつきは,呆然となりながらも……激流のような快感に,いつしか夢見心地に腰を前後に揺らし
始めていた。
「へへへっ,さつきちゃん,こんなに腰を気持ちよさそうに動かしちゃって……コレが,本当は気
持ちイイんだって,体が理解できたみたいだな?」
「そりゃあ,前からも後ろからも,大切な処を舐めまくられれば,さつきちゃんだって感じすぎて
おかしくなっちゃうよなあ?」
「あっ,ぁっ…うぅんっ!…あ,あんっ…!…あたし…っ……もう…もうっ…」
 さつきは,自分が何を言っているのかも分からなくなりかけていた。
 前からは,濡れた秘裂を,太い舌でぐるぐると掻き回され…
 後ろからは,ヒップの谷間の中心に舌をねじ込まれ…
 背筋を駆け巡る,快感の電気がビリビリと脳を痺れさせる。
……駄目っ…駄目っ…こんな凄いコトまでされるなんて…っ……あたし…変になっちゃうっ……
 次第に,現実から遠ざかっていくさつきの意識には,ボゥと霞がかかっていた。
……どうして…あたし……こんなことされて感じているの……
 さつきは,先ほどと同じ言葉を胸に繰り返す。
……これが……あたし…なのかな……
 その答えは,さつきを考えたくない方向へと追い詰めていく。
 こんな風にされて,乱れ感じてしまうなんて。
 恥ずかしいことをされるのが,なぜか強い快感を呼んでしまうなんて。
……こんなあたし……真中が知ったら…嫌っちゃう…よね……
 胸が熱くなる。
 苦しくて,息が詰まった。
 しかし,そんな感情とは関係なく……
「だ,駄目っ,っぁああぁっ!…もう…イッちゃうぅっ! あぁっ! あぁぅんんっ!」
 やがて…快感の絶頂へと,さつきはついに達する。
「んんうぅぅーーーーーーっ!」
 細く長く尾を引く,悲鳴のような声を上げて,さつきは男たちの上へと崩れ落ちた。








続く